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高崎経済ラグビー部

鉄鋼業界とはなにかその1

Posted Date:2012/03/11(Sun) 19:12

大川です

「鉄の女」など鉄にまつわる言葉はいくつもありますが
その中に「北の鉄人」という言葉があります

ということでラグビー部なら基礎教養として知っておくべきということで
物流を後回しにして鉄鋼を解説します



製鉄所が使っている炉は二種類あります
高炉・・・一言で言うと「炎を使って鉄鉱石を原料に鉄を作る」
電炉・・・一言で言うと「電気を使って鉄くずを原料に鉄を作る」
です
高炉に関しては国内では五社体制です
新日本製鉄・・・親玉。日本最大の鉄鋼メーカー
JFEスチール・・・唯一新日鉄の資本が入ってない
住友金属・・・もうすぐ新日鉄と合併します
神戸製鋼・・・新日鉄の資本入り。コベルコ建機は国内ではコマツ、日立建機に次ぐ三番手
日新製鋼・・・新日鉄の子分
ここ一年近く新日鉄と住金の合併話はあ-だこ-だ言われてましたが、これは上記のように新日鉄と住金が合併すると高炉メーカーが「新日鉄陣営&JFE」の寡占化に陥るためです
しかし世界を見渡すと中印韓の鉄鋼メーカーが安くて質のよい鉄を作っており、今期の日本の高炉メーカーは軒並み赤字です
これに対抗するためやむを得ず合併を許可した、という面があります



ここで「何故高炉メーカーは円高を避け外国に対抗するため海外生産に乗り出さないのか」という疑問がでます
しかし高炉というのは設備投資としては非常に額が大きく(具体的な額は忘れた)、
高炉を立てた国がその後も恒久的に好調であり続けないと困るからです



また「何故政府は関税をかけて日本勢を守らないか」という疑問がでます
関税をかけるともちろん海外からの流入は減ります
しかし逆に輸出する際に報復で関税をかけられてしまうことが考えられます
日本の高炉メーカーは稼働率維持を目的として、中韓に赤字価格で鉄を輸出しているので、それは困ります
そんなことから躊躇っているのが現状です



次回は電炉の解説です
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(Blog title:市立高崎経済大学ラグビー部)

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